2021/02/07

空へと延びるヘビーロード(ラインと結界と)

田舎である青森県青森市にも、ありがたいことに「空港」はありますが、
かなり山の奥にあります。
以前は超くねった、とても急な坂道を通って空港まで行ってたんですが
運転初心者でも楽ちんにたどり着けそうな新道が出来ました。

「これだったらチャリでも行けそう」
健康にも良さそうなので、青森空港までサイクリングすることにしました。
そしてすぐに後悔しました(笑)
神経をイラつかせる、ゆるーい上り坂が延々と続いていたからです。

誰ひとり歩いてなかったので車道より一段高くなった歩道を走ってました。
(そういうところも田舎は割りとゆるーいです)
そうやってタラタラ走ってると、右側の視界の隅に何かが見えました。
よく見ると一段下がった車道の上にペッチャンコになったヘビがいました。
こういう場合、よほどグロテスクな状態じゃない限り、
ふたたび車に轢かれないように道から横の草むらに移動させます。
なぜならヘビーは財運を司ってると聞いたからです(笑)
無感情にポイッと投げるだけなので、
今回も「そうしようかな」と一瞬思いましたが、
あまりにも道路(ロード)に密着してそうだったので
なんだかキモくなって、そのまま「バイバ~イ」するつもりで、
チャリを走らせようとした瞬間、ちょうど車道の反対にあたる
歩道の左側に「何かいる?」のに気づきました。

正直ビックリしました。

歩道の左隣りは雑草と赤土のやる気なさそうな広場で、その端っこに
ひと回り小さいヘビがいたんです。
しかも視線は、間違いなく車道のペッチャンコヘビを見ています。
思いがけない光景に驚きながらも「夫婦だったのかな?」と思いました。
爬虫類に感情があるのか知りませんが「何らかの思い」を自分勝手
に感じました。一分弱、硬直してた僕を無視したまま、
(たぶん)奥さんヘビはニュルっと向きを変えて
広場を突っ切って2メートルくらいの割りと急な崖を登って、
林の中へと消えていきました。

「ハイハイわかりましたよ」ってナニがわかったのか今でも疑問ですが、
しょうがなく誰も走ってない車道に降りて(たぶん)旦那さんヘビを
救出することにしました。
“ベリベリベリ”という気持ち悪い感触は今でも覚えてます。
死んでるのに太陽熱で熱かった事も。
かなり密着してたので全遺体は回収できませんでしたが、
九割以上剥がれたので、それを指で摘んで、すでに見えなくなった
奥さんヘビの後を追いました。
ホントにキツめの崖で「よく登れたなあ」とヘビの不思議に感心しつつ
林に入ると、すでにヘビの姿はなく、シーンとしていました。
数メートル歩いて、それほど優しくもない人間なので土に埋めることもなく
それでもいつもより若干ていねいに地面に置きました。

話はこれでオシマイです。
この頃すでに魔方陣を発掘してたのかどうか、今となっては
忘れちゃいましたが、このヘビーロードを思い出すたびに、
魔方陣に対して悲しさ?までは行きませんが、切ないような
気持ちが湧いてきます。

寺社仏閣などの聖なるアイコンだけじゃなくて、人間の業を
積み上げたような高層物でも何らかのチカラで結べるというのは、
加門七海氏の素晴らしい発見だと思います。
加門さんは様々な不可思議な存在が見える眼を持ってらっしゃるので、
「結界」というものに敏感に反応するのも当然だと思いますが、
幸いなことに(?)それが見えないせいか、僕個人は魔方陣を
何かとナニかを結ぶラインだと単純に考えてきました。
向こうのブログを検索したら、意外なくらい「結界」というワードを
使ってない事に気づかれるはずです。

「僕」あるいは空港利用者と「空港」を結ぶために作った道によって
あの夫婦ヘビは別れ別れになったわけです。それも生と死という
残酷な別離です。
魔方陣を実際に引いてらっしゃる皆さんが、魔方陣発掘を続ける僕のように
“無邪気に”活動してるとは思いませんが、そのラインによって
今回のヘビ夫婦のように残酷に分かれさせられる、不必要な副作用みたいな
ことがこっそり誰にも知られずに起こっているのではないか?なんて
思うことがあります。勘違いされると困りますが、例えば
「ライン上に自分の家があると不幸が起きる~(T_T)」
みたいなことじゃないです。
ドイツに全く無関係な奴らが「ベルリンの壁、建てちゃったw」
みたいなニュアンスでしょうか。
魔方陣に「結界」的な要素があるとすれば、「無くはない」話
だと思いますが、それって「バレなきゃOK」で、軽くスルーできる
問題なんすか?と思ったりします。

若干話はズレますが、トランプ支持者を見てても同じことを
感じることがあります。彼らは「国家を分断したい」という思いは
それほど持ってないけれど、ネットという道を通じて同じ思いを持った
仲間と太く・強く繋がりたいと願えば願うほど
無関係なはずの道の左右は残酷に裂かれていく。
もしそんなことがあるのなら、ちょっと悲しすぎるなあと思ったりします。
(数分で消えてなくなる感情ですが、笑)

前回の記事のラストに
「そんな妄想をクモじゃなくて、別の生き物が教えてくれました」
と書きましたが、別の生き物はもちろん「ヘビ」です。
前回はクモ、今回はヘビ
どちらもあまり好感度は高くない生き物ですが、僕は好きです。
子供の頃はハエトリグモとハエを小瓶に入れて、殺戮ショーを見物したり
小さなヘビを捕まえて、だけどエサを食べないので拾った場所に捨てたり
していました(笑)

「魔方陣とインターネットは似てるんじゃないか?」と以前書いた気が
しますが、それをさらに追求したのが今回の記事になります。
インターネット・魔方陣・白山ククリヒメが眷属に命じて張らせた糸
何かとナニかを結びたい「思い」が、EQUAL〈無関係な〉何かとナニかを
分かつのでは?そんな思いつきが生まれたのは、あのヘビ夫婦との出会いが
あったからです。

なんだか悲しい出会いと思いつきですが。